明鏡拳舎の八卦掌

八卦掌

鴛鴦鉞(えんおうえつ)

八卦掌は歴史的には比較的新しい拳法であるにもかかわらず、第二世代では既に大きく内容が異なっているというある意味変わった拳法です。

この事実は様々に解釈できるかと思いますが、八卦掌の開祖とされている董海川先生は「これが八卦掌という拳法です」と完成された形を教えたわけではなく、後に八卦掌としてまとめられる拳法の原理原則を編み出して伝えたのだというのが当門の解釈です。

現代において様々な八卦掌が存在することは、これから新しく「八卦掌を学んでみたい」と思う方はどれを選んだらよいのか迷うところでもあると思います。

当門の八卦掌は、雙邊太極拳に同じく陳泮嶺先生の編纂した「龍形八卦遊身掌」を基に、三拳弊習から導き出された「螺旋」の概念と張榮明先生による「歳差運動」の発想とが組み込まれた八卦掌をメインに行っています。

その他、補助套路として「先天八掌」。武器術として「龍形八卦棍」「龍形八卦双剣」「八卦大刀」等を学びます。

龍形八卦遊身掌(りゅうけいはっけゆうしんしょう)

龍形八卦遊身掌の解説

八歩で八角形(八卦図)を歩きながら套路をおこなうのが八卦掌の特徴であり、それによって動作の形を導き出すと同時に、武術的な角度の感覚等を身に着けていきます。

当門の「龍形八卦遊身掌」は、他派の八卦掌のみならずオリジナルの龍形八卦遊身掌と比べても、ずいぶん印象の変わっている八卦掌ですが、それは先にも紹介したように、三拳弊習から導き出された「螺旋」の概念と張榮明先生による「歳差運動」の発想が組み込まれているが故であり、特に我々の新たな「螺旋」の概念は雙邊太極拳に新たな戦術性と美しさを与えたように、この龍形八卦遊身掌もまた歳差運動と螺旋の組み合わさった動きが美しい八卦掌になっています。

龍形八卦棍(りゅうけいはっけこん)

龍形八卦棍の解説

師父から伺ったところでは、「陳泮嶺先生の龍形八卦遊身掌に大きな影響を与えたと考えられている「イ冬」聯吉(とうれんきつ)先生が棍を得意としていたことから、この套路を重要視している」と言われているのが、この龍形八卦棍です。

龍が空中を舞うが如く棍が自由に動き回る様子は、数ある棍術の中でも一風変わった不思議な風格の棍術のように感じられることでしょう。

先天八掌(せんてんはっしょう)

先天八卦掌の解説

本来は明確な名前を持たない套路ですが、先天八卦を基に套路が構成されていることから明鏡拳舎ではこの套路を「先天八掌」と呼んでいます。

「獅子、麒麟、鶏、蛇、龍、鳳凰、猴、熊」の八つの動物(伝説上の生き物含む)の要素から構成されており、螺旋と八卦の角度の組み合わせで洗練された「龍形八卦遊身掌」に、あえて原始的な要素を練りこむための補助套路です。